2013年3月21日木曜日

ゆとりジャパン

知人が英国へと移住する。

精巧な物作りが売りだったかつての物作り大国日本は、
市場単価のくぐり合いの末、国産を諦め現在では第3国へと技術をほぼ流し終わり、
さらに物が売れず、数が少なくなった国内の職人肌の工場ですらコスト削減の為の
物作りで良い物すら市場に出にくくなった。

良い物雑誌に掲載されている物ですら、何のルーツもない模倣品です。
本物は簡単に買える値段ではない。
重要視されている項目といえばブランド名のライセンスを確保しているという事のみ。

ブランドは大手商社がほぼライセンシーとして抑えており、自分達はその管理だけ
をするだけで、中間業者から金が入る。まぁそれすら売れてないんですけど。

市場は勿論完璧に・そして領土ですら中国は日本省になりつつある日本。
私の知ってる会社では、リードしてきた上層部は
これまでに誤ってきた判断を客観的に見るのが怖いので、
部下にサジを投げて自分の墓の手配の事しか考えてない。給料は高いが。

こういう国にしてしまったのは、めざましテレビの責任だと私は考える。
朝から渋谷でたむろしたくなるようなカス情報を提供して頂き、
そのテンションで皆会社に行く。
会社へ行けば、自転車操業状態なのでバカみたいに必死に働く。
さすが世界一の働き国。無駄に働く。

家事をする体力も残ってない程疲れ切って家に着くとお笑い番組を見てから寝る。

シリアの内戦は2年目で死者7万人。難民は110万人。
政府軍の残虐さも、反政府軍にアルカイダがどさくさに紛れていて状況が悪化している。
といったニュースはネットで検索か新聞で得る。
民放の中でもありとあらゆるコンテンツを提供すべきだと思う。
まぁ民放も自転車操業なのだが。

世界的不況で欧米諸国も厳しい財政状況に有るが、きちんとバカンスがある。
しっかり休んで、朝一コーヒーを飲みながら情報を仕入れ、

集中的に仕事し、早めに帰宅。本来大切な家族との幸せな時間を過ごす。

バカンスでは思い切りハネを伸ばす。ゆとりが有る分、考える。
ただし、結果の評価については恐ろしくシビア。そしてプロセスにおいては自由で
柔軟な発想で仕事にあたる。

ヨーロッパの各サロン、セレクトブティックは価値観が全く落ちない。
値段も高いが、欲しくなるとても良い物だ。
存在するべきオリジナリティにニーズが有る。

残念ながらゆとりが有って危機感が無いのは日本です。
いまこそ落ち着いた行動をしなければ、と思います。